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サポーター様限定メールマガジン アーカイブ2018年2月号


ネット相談元年へ 
2018年2月号 代表伊藤コラムより一部加筆

私が2013年で活動を始めたとき実は、メールで相談支援を行うつもりはありませんでした。
メールで連絡をもらった後は、Skypeというオンライン通話で話すことを相談者に提案していました。

しかし、相談者であった10〜20代の若者達の中でそれに応じる人は、ほぼいませんでした。
そこで私は通話での相談にニードがないと判断し、ニードにマッチした、テキストでの
支援にすぐに切り替え
何度もやりとりした後、必要に応じて
電話を提案するという
スタイルに支援方法を変えました。

当然、テキストでの対人支援のノウハウを求めてましたが、ほとんどありませんでした。
2013年当時でもテキストを使った支援というのは
ほとんどタブーに近いような扱いだったと思います。
実際支援職の方から「顔も見えないネット支援で何ができるんだ」
「テキストでの支援は危険だ」といった批判があったのも事実です。

当たり前ですが、カウンセリングであれ、ソーシャルワークであれ対人支援は
「対面での面接」を当然とし、知見が積まれてきました。
メールであれ、チャットであれネットでの相談は
支援をする際にとても重要な「非言語情報」がありません。

相手の顔や表情、服装や所作、声も聞こえない。
そういった非言語(ノンバーバル)の情報が全くない世界です。

メールが来た際に、相手から説明がなければ、
相手の性別も年齢もわかりません。
これは相談者側ではなく「支援職側」にとっては
簡単に言えば、かなり「やりづらい」わけです。

そして効率も対面や電話と比較して悪い。
コミュニケーションの情報量が劇的に減るからです。
これは日常でもそうです。
多くのビジネスパーソンが、メールやチャットで会議をしないのは、
交換できる情報量が圧倒的に減る事で、
効率が悪くなる事を知っているからです。

ネット相談は効率が悪いのか?と問われれば
基本的に対面・電話と比べれば面接の効率は
悪いでしょう、と私は答えます。

しかしそれはあくまで対面や電話と比較した話です。
「対面や電話で相談できない人」がいるのも事実です。
つまり、「対面や電話だと相談しない人」には電話や対面での
相談メニューを用意しても、
そもそも「出会えない」ということになります。

特に若者世代です。
特に10代は日常的に「電話」することはほとんどありません。
「対面で相談する」ということも慣れていません。
そして自殺を考えている人の多くが複数問題を複雑に抱えているので、
自身の中で(感情的なものもふくむ)
問題が整理されていません。

それを対面・電話などリアルタイム(同期的)コミュニケーションで
話すのは困難が伴います。
メールなどの非同期的コミュニケーションは自分のペースで相談できます。

また例えば「自殺」や「性被害」など
対面ではより話しづらいこともあるでしょう。
地理的な制約が限りなくない、自分の都合のよい時間的で相談できる。
相談者のコントロール(統制可能性)しやすさが高まる。
非言語情報が出ない、匿名性が確保することで
自己開示がしやすくなる、といった特徴があります。

繰り返しになりますが、ネット相談は対面と比べれば
面接の効率は悪いでしょう。
ただ、今まで対面や電話相談に行けずに一人で抱え込んでいた
「声なき声」に出会える可能性があります。
対面や電話で相談できる層にネットで
相談を受け付けるのは
あまりにも不効率とも言えます。

すなわち、適切なアウトリーチとセットでネット相談を
行うことで
非常に効果的な支援ができうるということです。

また私達はネットで完結した支援ではなく、
リアルにつないでいくことを重要だと考えています。
座間市の事件を受けて、私は電話相談は若者のニードに
アンマッチだとして
ネット相談窓口(受け皿)の拡充を
国に求め、
マスメディアを通じて社会に訴えました。

参考:座間市事件再発防止に関する要望書・有識者ヒアリングの配布資料について
https://ova-japan.org/?p=3758

その後、厚生労働省はSNSを活用した相談事業を始めました。
確かに課題は山積みにあるかもしれません。
(ここでは余白がないので、またの機会にします。)
いずれにせよ、この流れはとめられないと思います。

2018年は「ネット相談元年」になるかもしれません。
多くの支援職もテキストでの相談援助技術を身につけるようになると思います。
私達もオンライン(メール・チャット)の研修を来年度以降、
国内外でひろめ情報共有しながら
他の団体と連携して
オンライン相談の援助技術の
体系化をしていきたいと思っています。

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