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メンタルヘルスと日常語句:抑うつで話す言葉が変わる?


日常で使う語句からうつ病を判断する取り組み

気分が落ち込んだり抑うつ状態になると、周りとの人間関係に影響があったり、食欲や睡眠など体の変化を感じることは広く知られています。
最近の研究では、抑うつ状態になると話し方が変わったり、自分を表現する言葉も変わることが分かっています。
言葉とメンタルヘルスの関係は、長らく研究されていました。近年急速に発展した言語分析のテクノロジーを活用して、頻出語句や語彙の豊富さ、文法の使い方などを、膨大なデータをもとに詳細に分析することが可能になりました。

今まで研究されていた個人のエッセイや日記などの分析に加えて、この記事で紹介する最新の研究では、オンラインコミュニティ(ネット掲示板)の分析が行われています。

http://bigthink.com/the-conversation/people-with-depression-use-language-differently-nil-heres-how-to-spot-it

うつ病と言葉の関係 ーネット上のコミュニケーションの分析ー

言語には話す内容と話し方の2つに分類されます。
今回の研究では、➀感情表現に使われる言葉(話す内容)と、➁その表現の方法(話し方)の2点に関して、ネット上の子育てや学校生活などの生活上の掲示板と、メンタルヘルスに関する掲示板の2種類が比較されています。

感情表現に使われる言葉の違い

研究当初の予想通り、メンタルヘルスの掲示板では普通の掲示板よりも、「悲しい」「孤独だ」「みじめだ」などネガティブな感情を表す言葉が多く使われていました。
それに加えて、それらの掲示板では出てくる代名詞の頻度に大きな差が見られました。2つの掲示板では、「私」「自分」など一人称の代名詞が多く使われ、「彼ら/彼女ら」「彼/彼女」など三人称の代名詞が少ないという結果が出ました。
この結果から、抑うつ状態にある人は自分自身のことにより集中する傾向があることが示唆されています。
既存の研究からも、抑うつなどの気分障害の特徴として、反すう(自問自答を繰り返す)や周囲からの孤立があると考えられており、それらとの関係があるかもしれません。

感情表現の仕方の違い

この研究では特に、表現の中でどれだけ絶対的な言葉を使っているかが分析されました。
例えば「いつも」「絶対に」「必ず」「完全に」といった言葉がメンタルヘルスの掲示板では多く見られました。
これはネガティブな感情を表す言葉の場合よりもその増加が大きかったため、より大きな影響が考えられます。
このことから、抑うつ傾向にある人は、より白黒はっきりした考え方をすることが示唆されます。

このような分析をどう活用するか

今回の研究のようなデータ分析はすでに可能になっています。これからはさらに一歩進んで、膨大なデータの機械学習によってメンタルヘルスの状態を自動で見立てる仕組みも出てくることが考えられます。
実際に米国では、Crisi text lineというオンラインチャット相談を行う団体が、2013年からの7,000万通以上のやり取りから分析を行っています。これらの膨大なデータからハイリスクな相談者の文章の特徴を抽出し、新規相談者が1通目のメッセージを送ったときに、自動でリスク判定がされるという仕組みを実装しています。
https://www.crisistextline.org/

OVAの活動も、基本的にテキスト相談を行っているので、分析できるデータが蓄積されています。
しかし、まだテキスト分析を行う段階には至っていないのが現状です。
引き続き、今まで通りインターネットゲートキーパー自体の効果の分析を進めつつ、さらにノウハウを蓄積・拡散できるよう可能性を模索してまいります。
今までの論文はこちら→http://ova-japan.org/?page_id=2161

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事務局 土田

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