取り組む課題と事業

生活課題を抱えたときに
孤立しない社会を作る

私たちは「『助けて』が受け止められる社会を作る」ことをビジョンとするNPO法人です。
若者支援・社会福祉の分野で、テクノロジーやマーケティングを用いて、困っている人に必要な情報と支援を届けます。

「助けてほしい」が届かない問題

メンタルヘルス、犯罪被害、家族の悩みなど、深刻で自分一人では解決できない問題を抱えたときに、周りに助けを求められない、必要な情報やサポートが受けられない。
このような現状はあらゆる生活場面で存在し、個人の健康や福祉、QOLやウェルビーイングの低下につながっています。

自殺の問題における「助けてと言えない」

年間の自殺者数20,840人。
自殺未遂者数は53万人以上と推定されています。*1

1つの検索エンジン上での「死にたい」の検索は、毎月10万回以上行われています。*2

様々な分野の「助けてと言えない」
DV被害者の3人に1人以上

38%の女性が、配偶者から暴力を受けても「誰にも相談しなかった」 *3

80%以上が生活保護を利用しない、できない

生活保護の制度対象者のうち、利用割合(捕捉率)が推定15% *5

「ネットカフェに寝泊まり」4,000人

住居がなくネットカフェに宿泊している人(東京都内)の推計値 *4

自殺未遂者の2人に1人

51%が、過去1年以内に自殺未遂を経験した際に、誰にも相談しなかった *6

様々な生活の困りごとに関して、周りのサポートや、社会的・福祉的な支援制度を必要としている人がいます。
しかし、困りごとを抱えながら必要な支援・情報が届かず、一人で抱え込む現状が問題だと考えています。

ハラスメント、ストレス、メンタルヘルス、子育て、外国人への差別、犯罪被害など、私たちの生活の身近なところで、このような課題が生じています。

注釈
  1. 日本財団「日本財団自殺意識調査」2016
  2. NPO法人OVA「自主調査」2013
  3. 内閣府「男女間における暴力に関する調査」2017
  4. 東京都「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」2018
  5. 戸室 健作「都道府県別の貧困率、ワーキングプア率、子どもの貧困率、捕捉率の検討」2015
  6. 日本財団「日本財団自殺意識調査」2016

課題の背景

心理的なハードルと福祉の構造的な問題 

必要な情報や支援が届かない背景には、本人の心理的なハードルと、それを乗り越えられない福祉側の構造的な問題の2つがあります。

心理的ハードル
困っている人や傷ついている人ほど心理的・身体的な力が弱まる傾向があります。
そのため、自分から情報を探したり、人を頼ったりするハードルが上がることが、研究から分かっています。

また、メンタルヘルス・貧困・家庭問題などの生活課題を抱えていても、周囲にはわからないことが多いため、周りが支援や情報を提供することも難しいといえるでしょう。

構造的問題
福祉制度の多くは、生活課題を抱えた人が自ら自分に合った制度を見つけ、申請に必要な時間を作って、書類等を作成して初めて利用できます。

支援者側から困っている人を積極的に見つけて、情報や制度の利用を助けることは構造上難しいです。
これによって生活課題を抱えても解決されず、深刻な状態が表に出てから支援につながる現状があると考えています。

どのように解決するか

生活課題を抱えて孤立している人を「直接支える」「支える人を支える」「支えられる社会を作る」の3つの側面から解決を目指します。

具体的な事業として「孤立していても支援が届くネット相談」「支援を届ける仕組みの普及」「政策への働きかけ」の3つの事業に反映されています。

解決のための事業

支援が届くネット相談
「インターネット・ゲートキーパー事業」

ウェブを活用して、ネット上から心理的ハードルを下げて情報・サポートを届けています。

生活課題を抱えた人の検索行動に、広告を使って情報を提供し、相談支援まで行う「インターネット・ゲートキーパー事業」を2013年より実施しています。

支援を届ける仕組みの普及
「アウトリーチ事業」

情報や支援を届ける工夫は様々な支援機関が行っていますが、確立されたノウハウがありません。

国内外の事例の調査やその情報の発信を通して、支援者側が情報を届けられる環境を作っています。

政策への働きかけ
「ソーシャルアクション事業」

日々ネット相談の現場から得られる知見や、他の支援機関と共有する問題意識をもとに、社会構造の変革に取り組みます。

政策提言や社会的議論を通して、必要な人に支援が届く制度の実現を目指します。

重視する2つの価値観
知識創造志向

事業をもとに調査や研究を行ってノウハウを蓄積。 積極的に発信することで、オープンなノウハウの普及を目指しています。

協働志向

自治体の事業化や他NPOとの協働・連携によって、役割分担と通した社会的インパクトを目指しています。

社会的なインパクト

1,000名以上に相談提供
2013年の活動開始以来、1,030名以上にネット上での相談支援を提供してきました。(2018年3月末まで)
つらい気持ちや困りごとに関する検索に対して、相談を促す広告が表示された回数は80万回以上です。

政策化とスタンダード化
若者自殺対策の分野で、インターネットを使った情報発信やネット相談はスタンダードの1つとなりました。
活動開始当初の2013年から社会情勢が変化し、ネット相談をで支援を届けるための制度やノウハウが広まったと言えます。

他支援機関の相談者増
OVAがウェブ広告やサイト作成をお手伝いしたNPOでは、毎月の相談者数が倍増した例も見られます。
今まで支援機関の紹介や検索でしか入手できなかった情報を、様々なウェブ媒体を使って積極的に届けています。

目指す成果

これからも、1人でも多く周りに「助けて」と言えない方に支援を届けます。
全ての支援者が、必要な人に必要な情報を届けられる環境を作ります。

実績
ネット相談支援の提供者数

2014~2017年度 750名以上
2018年度 280名以上

新聞等メディア掲載

2019年11月13日 毎日新聞
2019年8月21日 朝日新聞
2019年5月29日 the japan times
他多数

日本財団ソーシャルイノベーター2016選出

社会課題の解決のために革新的な手法を用いて活躍するソーシャルイノベーター10組に選出

国内外学術誌への論文掲載

Crisis、社会福祉研究、臨床精神医学等掲載
代表伊藤のCiNii

自治体・NPOとの協働事業

NPO法人ライトハウス
NPO法人オレンジリボン
足立区、大田区、他多数自治体

法人概要

名称特定非営利活動法人OVA
代表理事伊藤次郎
団体認証2014年7月18日
定款

NPO法人OVA定款

第3条 目的(一部)
この法人は自殺リスクが高い人々への直接的・間接的な支援を行い、また自殺予防の啓発、支援ネットワーク構築、社会に対する提言など、自殺予防に関するあらゆる取り組みを積極的に行う。

財務書類平成31(令和元)年度
事業報告書
活動計算書
貸借対照表
財産目録

応援のお願い

私たちの取り組みは個人のご寄付によって支えられています。

今まで延べ150名以上の方にご支援いただき、法人設立時の活動継続や、新しい事業の実施が可能になりました。

「必要としている人に情報や支援が届く社会」を一緒に実現しましょう。

サポート頂いた方には、定期的な活動報告会へのご招待と、毎月の限定メールマガジン送付をさせて頂いております。


Return Top